メンタルヘルスエッセイ
- ストーリー(1) 2008年10月06日掲載:第100話
- 習練(3) 2008年10月03日掲載:第99話
- 習練(2) 2008年10月01日掲載:第98話
- 習練(1) 2008年09月29日掲載:第97話
- 眺望固定病(3) 2008年09月26日掲載:第96話
メンタルヘルスエッセイ 第100話 ストーリー(1)
“つまり、そのことに悩んでいるということは、
そのことについて頭のなかで整理がついていない、
答えができていないから悩むわけで、そういう人が文章を書くと、
内容がバラバラになります(早わかり世界の文学:ちくま新書より抜粋)。“
クライアントと面接していても、最初のうちは話す内容が支離滅裂で、
回を重ねるごとに整い始め、やがて一つのストーリーが出来上がる。
そして自分の方から、新たなストーリーを語りだす頃には、
当初の深刻な問題が、すでに問題でなくなっているのである。
〜 writer : ろうたん 〜
メンタルヘルスエッセイ 第99話 習練(3)
その3つめが「忍耐」である。
厳しい業務のノルマや、上司の命令に耐える以前に、
相手の話をちゃんと聴くこと、余計なアドバイスをしないこと。
何かを「すること」は、容易であるが、
何かを「しないこと」は、極めて難しい。
自分が果たせなかった思いを、勝手に子どもに転嫁して、
あれこれと余計な世話を焼くのが、その典型例であろう。
「忍耐」とは、時が満ちるのを黙って「待つ」ことでもある。
〜 writer : ろうたん 〜
メンタルヘルスエッセイ 第98話 習練(2)
その2つめが「集中」である。
普段から、自分の体の事に時間を取って、
ちゃんと考えている人は、極めて少ない。
頭痛や肩こりを繰り返しても、パソコン作業への責任転嫁が関の山で、
「先がない、希望がない、矛盾に満ちた」自分の環境が、
こうした身体症状を誘発しているとは、夢にも思わない。
月に一回、約30分の産業医面接に「集中」して、
自分の気持ちと身体症状の結びつきを考えることが、
意外にも、難局打開の突破口に通じる道なのである。
〜 writer : ろうたん 〜
メンタルヘルスエッセイ 第97話 習練(1)
“どんな技術であれ、その習練を積むためにはいくつか必要なことがある。
それは、大工の技術であろうと、医術であろうと、愛の技術であろうと、
まったく同じである(愛するということ:紀伊國屋書店より抜粋)。“
その1つめが「規律」である。
産業医面接も、クライアントの身体の緊急度に応じて、
2週間に一回、あるいは1ヵ月に一回の間隔で設定するが、
キャンセルや遅刻もなく、「規律」正しく行われる場合は、
実にスムーズに、お互いが納得して合意に至るケースが多い。
〜 writer : ろうたん 〜
メンタルヘルスエッセイ 第96話 眺望固定病(3)
「眺望固定病」を出来るだけ回避するには、
時間の流れ、つまり経過を見る事が肝要となる。
一時に見渡せる「眺望」には、おのずから限界があって、
時間が流れることで、「眺望」の変化もよく理解できる。
産業医面接も、だんだんと回数を重ねるごとに、
クライアントを取り巻く「眺望」が、より明瞭となる。
そうした段階で初めて、決断が可能となるのである。
〜 writer : ろうたん 〜