メンタルヘルスエッセイ(過去)0011

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メンタルヘルスエッセイ


メンタルヘルスエッセイ 第55話  目的/随伴(1)
経営学者の三戸氏によれば、人間の行為との関連で、
意図に適った結果を、「目的」的結果と呼び、
意図せざる結果を、「随伴」的結果と呼んでいる。
高血圧の薬を飲んだ結果、安定した血圧を「目的」的結果とすれば、
セキが止まらない副作用の症状が、「随伴」的結果とも言えよう。
会社に例えれば、頑張って数々のプロジェクトを成功させたが、
過重労働の結果、うつ病で休職に追い込まれた様なものである。
地球レベルでは、環境破壊や温暖化などの現象が「随伴」的結果であり、
個人レベルでは、家庭崩壊やワーキングプアなどが「随伴」的結果であろう。
(科学的管理の未来:未來社を参照)
〜 writer : ろうたん 〜

メンタルヘルスエッセイ 第54話  セロトニン(4)
セロトニン神経は、脳の最も古い「脳幹」の中心に存在して、
呼吸や体温・血圧の調節など、生命現象の根幹に関わる働きする。
顕微解剖学者の藤田恒夫氏によれば、生物の進化プロセスを辿ってゆくと、
どうやら、腸から神経組織が生まれ、やがて脳へと発達して行ったらしい。
セロトニンの体内分布を見ても、約90%が消化管の粘膜に存在し、
数%が血小板などの血液中に、脳内に至ってはわずか2%程度である。
また、IBS(過敏性腸症候群)の最新の研究でも、
腸の粘膜上の変化が、脳内の情動中枢に働きかけて、
不安やうつ状態を惹起する事も、明らかになってきた。
昨今の能力開発セミナーは、頭が体に命令して頑張るタイプが多いが、
体の状態や反応を手がかりに、頭の使い方を軌道修正してゆく方が、
生理学的・神経学的には、おそらく理に適っているのであろう。
(腸は考える:岩波新書を参照)
〜 writer : ろうたん 〜

メンタルヘルスエッセイ 第53話  黒子(ほくろ)
ほくろ(黒子)は、皮膚に点在する黒色または暗褐色の小斑で、
母斑の一種、ははくそ、ほくそ。
くそ(苦楚)は、苦しみ痛むこと、辛苦、苦痛、とあった(広辞苑より)。
「子どもの事で、精神的・肉体的に追い込まれていた頃、
急激にほくろの数が増えたんです」と女性クラアイント。
「黒子」役に徹する母親が、家族のために「辛苦」「苦痛」を耐え忍ぶ、
こんな光景がふっと浮かんできませんか。
〜 writer : ろうたん 〜

メンタルヘルスエッセイ 第52話  痣(あざ)
ある男性クライアントが、復職面接にやってきた。
左眼の周りに大きな青痣、小さい頃からあったと言う。
いい上司に恵まれず、怒号と罵声に耐えながら十数年、
とうとう、うつ病でダウンしたのであった。
「志」の語源を辿れば、「之」に行き着いて、
「之」は「足が前に進むこと」の意(字統より)。
そう言えば、小さい頃から「無実の罪を着せられた」、
とクライアントは打ち明ける。
「志」を打ち砕き、「足」かせを括りつけ、
受難や受苦の証が、「痣」かもしれません。
〜 writer : ろうたん 〜

メンタルヘルスエッセイ 第51話  セロトニン(3)
このホルモンは、約90%が消化管に存在し、
腸管平滑筋を強く収縮させ、蠕動運動を促進させる。
脳内にも約2%が存在し、仮に欠乏状態に陥った場合は、
不安感・抑うつ状態・依存症などを来たし易い。
また、怒り・恐れ・喜び・悲しみなどのいわゆる情動は、
大脳辺縁系の扁桃体を刺激してコルチゾールの分泌を促し、
結果としてセロトニンを抑制してしまう。
夏目漱石の小説「草枕」の有名な一節に、
“智に働けば角が立つ、情に棹させば流される、意地を通せば窮屈だ”とある。
「情に流されやすい」体質の人は、頭は思考停止/お腹は頑固な便秘、
漱石流に言えば“兎角にこの世は住みにくい”となる。
〜 writer : ろうたん 〜

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